運用自動化に向けた運用手順のパターン化
課題
運用自動化を目的としたツールの提案,製品化もされてきている. 運用自動化に適した運用手順の設計手法が確立していないため,現実の運用自動化の状況はまだ不十分.
パターン分類
- 運用手順は有向非循環グラフで記述可能
作業単位は以下の4つに分類可能
イベント検知,状態確認,判断,アクション
- グラフ構造については以下の制約を課す
パターン1:定期的定形運用
- 一定時刻に処理実行(起動,停止,再起動)
- 既に自動化されている場合が多い
パターン2:不定期定形運用
- 定形運用だが,実施に任意性がある場合
- 別の作業の終了を待って実施する必要がある場合
- 2-1:イベント監視の結果,オペレータの能動的操作によってアクションが実行される
- 2-2:アクションの前に前提条件のチェックが行われ,満たしている場合は実行,満たしていない場合は注意喚起.
パターン3:注意喚起
- 監視対象の状態の変化をオペレータに連絡し,必要に応じて適切な処置を行うように喚起する.
- 3-1:状態の変化をメール,ブザー,ランプ等で注意喚起.多くの場合自動化されている.
- 3-2:状態の変化から,監視対象の状態の確認を行い,モンぢ亜があれば注意喚起,なければ特にアクションを行わない.
パターン4:障害回復
- 監視対象の状態変化から,予め定められたアクションを実行.
- 前提条件が満たされない場合は注意喚起.
運用手順パターンと運用目的との関係
- P1:通常運用
- P2:通常運用,保守運用
- P3:
- P3-1:障害運用で多い
- P3-2:保守運用で多い
- P4:障害運用
論文情報
吉野松樹,大場みち子,薦田憲久,山出泰子,中道繁,"情報システム運用におけるストリームDBによるメッセージ分析方式",電気学会論文誌,130(4),2010.